モルディブで旅行者からの新たな出国税が適用に

モルディブから飛行機で出国する者全員に対し、新たな出国税が課されることになった。
2022年1月1日時点から、渡航者も国内在住者も、出国の際には新たな出国税と空港開発費の対象となる。
この新たな税金と料金は、ヴェラナ国際空港で現在進行中の8億米ドル(880億日本円)のインフラ開発プログラムの財源の一部となる。
定期航空便を利用する乗客は、徴収義務を有する航空会社の運賃の一部としてその料金を支払う。
チャーター便やプライベートジェットなどの不定期航空便の場合、空港運営者が税金の徴収義務を負う。
新たな税金は従来の空港使用料25米ドル(2750日本円)を撤廃して導入されるものである。
国内の主要空港であるヴェラナ(マーレ)国際空港から出発する場合、乗客全員が新たな出国税と空港開発費の徴収対象となる。
エコノミークラスの乗客は、出国税30米ドルと空港開発費30米ドル(3300日本円)の計60米ドル(6600日本円)が徴収される。
ビジネスクラスの乗客は、出国税60米ドルと空港開発費60米ドルを合わせて支払うことになる。ファーストクラスになると、税金と料金がそれぞれ90米ドル(9900日本円)と90米ドルに上がる。また、プライベートジェットの渡航者がヴェラナ国際空港から出国する場合は、税金120米ドル(1万3200日本円)と空港開発費120米ドルが課される。
モルディブのパスポート保有者がエコノミークラスで渡航すると、出国税が12米ドル(1320日本円)、空港開発費が12米ドルになる。その他の料金はすべて外国パスポート保有者と同額である。
外交特権を持つ渡航者と、乗り継ぎの渡航者、そして2歳未満の子供は、この新たな課税および料金の対象とはならない。
空港の再開発
2022年に完成が予定されているこの広範囲の再開発には、新たな滑走路および旅客ターミナルと、新たな水上機用ターミナル、新たな高級渡航者(VIPおよびCIP)用のサービス複合施設、4,500万リットルの貯油施設、そして120,000トンの貨物施設が含まれている。
この大規模な再開発により、2030年には現在の空港の処理可能人数をはるかに超える730万人に達すると推計される渡航者数の増加に対応できるようになる予定だ。
国際便の乗客用新ターミナルビルは、年間730万人を受け入れ可能になる。今後の開発には乗客搭乗橋や最新の手荷物ハンドリングシステムの設置も含まれる。新ターミナルビルは、様々なフードやドリンクの直売店、小売スペース、ラウンジ等のサービス提供の場が作られる。新しい滑走路は現行の旅客機として最大のエアバスA380に対応可能になる。
ヴェラナ国際空港の水上機向け新設備は、既存の対応可能数の50%増となる80機以上の水上機に対応する。水上機向け新ターミナルではゆったりとしたラウンジ、増設した搭乗ゲート、さらにオフィススペースが利用可能になる。