持続可能性はモルディブ観光業の成長の鍵

By Sara Delmedico
2019年8月3日
持続可能性はモルディブ観光業の成長の鍵 の写真

モルディブが2020年から2025年までの期間を対象とした第5観光マスタープランを発表した。世界的に有名な、異国情緒あふれる高級リゾート目的地として、観光は同国1の収入源だ。2018年には、モルディブの国内総生産は7.6%となり、2019年も好調が予想されている(国際連合開発計画のデータによると、6.5%)。しかし、近年の高成長は、観光部門を絶えず注視し、成長率がアナリストの予想に沿ったものとなるよう、継続的な行動を取るべきであるということも意味する。

月曜日マレで開かれた発表式典で、イブラヒム・モハメド・ソリフ大統領は、モルディブの平和と安定は、高級リゾート地としての同国の高い評判と共に、観光客の毎年の増加につながっていると説明した。海外の投資家らは、同国の確実性に信頼を取り戻しており、モルディブを再び投資機会として見なしている。この信頼性の高さは、ソリフ大統領が選出された2018年11月以降、海外の投資家らが様々な投資案を出したことによって裏付けられている。具体的には、政府は海外投資家による28の投資案件のうち、23件を承認し、既に承認された案件のうちの17件は登記が行われている。

このような状況の中、第5観光マスタープランは、この極めて重要な産業部門をさらに改善し、発展させる上で重要な役割を果たす。主にインフラに焦点を置き、多くの新しいリゾート地の発展へとつながった第4観光マスタープラン(2013年-2017年)を経て、第5プランでは持続可能性がその主なテーマとして盛り込まれている。実際、観光市場は、環境に対する注目の高まりと並行して、特に再生可能エネルギーの利用を促進し、法的枠組みを改善することによって、拡大すべきだ。

第5観光マスタープランは、観光部門での女性の参加の重要性も認識しており、雇用機会の創出の観点からも、また、モルディブの文化・歴史遺産の保存の観点からも、地元のコミュニティにさらなる利益をもたらせるような手段を見つけることも目指している。しかし、観光業の推進、規制、強化は、観光財源を同国の経済規模の範囲内に留めることの重要性を無視してはならない。モルディブの政府はこの目標の達成に最大限努力しており、このことは確かに長期にわたる利益と繁栄を同国にもたらすこととなるだろう。